【3Dプリンタ】Adventurer3のヘッドの分解修理

ことのあらまし

それは突然にやってきた。いつものように、Flash PrintでスライスしたgxファイルをAdventurer3へ転送し、造形を開始していた。そのとき、

バッコンバッコンドンドンドンドン!

Adventurer3ユーザの方ならよくご存じと思うが、エクストルーダギヤの空回りだ。
あーーまたかと思い様子を見に行くと、そこにはいつもと異なる様相が呈されていた。

🤔...折れてね?
はい、ヘッダの中で部品が破損していますね😇

おそらく、ノズルが詰まる等してフィラメントが進まなくなった状態で、次々にフィラメントが送られ続けた結果、ヘッド内の部品に力がかかりすぎて破損したのだと思われます。
通常はエクストルーダのギヤが空転してフィラメント供給過多には陥らないのだとは思いますが、今回は運悪くといったところでしょうか。
ヘッダを分解して部品交換修理が必要になったので、その記録を残します。

ちなみに、上記の写真を撮る前に、ヘッドからエアチューブとフィラメントを引き抜いているのですが、こんだけのフィラメントがヘッドの中に詰め込まれていました。

分解

下記のFLASHFORGEのエアチューブジョイント交換マニュアル上の手順に従って、ヘッドを分解します。

Adventurer3/3X エアチューブジョイント交換方法

分解するにあたって、ヘッドの位置を下げなければいけないので、一度電源を入れて、操作パネルからヘッドのZ位置を作業しやすい場所まで下げます。

トップ>Tools>Setting>Move

ヘッド高さ(Z位置)を下げる指令を送って、作業しやすい場所までヘッドを下げてやります。
X/Y方向は、手で動かすこともできますが、Z方向に関しては2本あるボールネジで制御されているので、ヘッドを手で持って上下させようとしても動きません。
筐体のフタを開いてボールねじを手で回せは、通電していない状態でヘッドを上下させることはできますが、2本のボールねじを手動で同じだけ回転させなければいけないので、通電できるならパネルから操作する方が確実です。

フラットケーブルを外し、ヘッドの上部にあるキャップボルトを外すと、ヘッドのフタが外れます。

エアチューブジョイントの固定パーツが破損していました。

基板を留めているネジも外して基板とファンをどかし、破片を回収します。
フィラメント片もまだヘッド内部に残っていましたね。

開腹手術による破片の除去完了です!

取り外した、エアチューブジョイントの方です。
エアチューブジョイント固定パーツとの締結ネジがくっついたままです。プライヤーなど、くっついたままのネジを固定できる工具が無いと、エアチューブジョイントの方は使い回せないですね...

交換部品の取り付け

下記のFLASHFORGEの通販サイトで、Adventurer3シリーズの交換部品を注文します。
https://flashforge.shop-pro.jp/?mode=cate&cbid=2662076&csid=1

せっかくなので、エアチューブジョイントも、新型に交換してしまいましょう。
パーツごとに500円送料がかかるのなんとかなりませんかね...😥
一律でサガワの封筒パッケージで送付できるようにとのことなのでしょうけども...

届きました。

新しく届いたエアチューブジョイントの固定パーツ・基板・ファンを取り付けます。

(備考)
この記事では、
①固定パーツの装着 → (後述の)②チューブカシメ → ③エアチューブジョイントを固定パーツに装着
の順場に作業しましたが、②→③→①の順番に作業したほうがやりやすいです。先に固定パーツをAdventurer3に装着してしまうと、③でのネジ締めがやりにくいので、固定パーツとエアチューブジョイントとの締結を先に済ませるほうが良かったですね。

新型エアチューブジョイントは、下記の交換手順マニュアルに従って、部品の取り付けをします。

Adventurer3 シリーズ 新型エアチューブジョイント交換方法

従来のエアチューブジョイントで変形しているチューブ先端はカットします。

新型エアチューブジョイントでは、一度2つのネジで締め付けることで、黄銅リングパーツを変形させてチューブに食い込ませているんですかね。一回取り付けたらもう取り外して再利用することができなさそうです。

エアチューブジョイントの、(A)固定パーツ側のネジを装着し、(B)カバーをかぶせた後に、(C)チューブ側を装着します。
先述の備考の通り、先にこの固定パーツとのネジ締めを先にするほうが作業しやすいです。Adventurer3の筐体の中でレンチをひねることになるので...

ノズル掃除(もう一回チューブ外した(^_^;))後、フィラメントをChargeし、テストプリントが成功することを確認して修理完了です!

なお、新型エアチューブジョイントに変えた後は、ノズル掃除等のメンテナンスでチューブを取り外す際には、スパナかモンキーレンチが必要になります。六角ネジにはチューブが通っているので、メガネレンチではダメです。
メンテナンス用に100均で対辺幅10mmのスパナを買って、ノズル掃除のピンと一緒に置いておくとよいでしょう。

まとめ

Adventurer3のヘッド内部で、エアチューブジョイントの固定パーツが破損してしまったので、部品の交換修理をしました。

購入してから3年目なので、どこかしら壊れてもしょうがないですね。修理対応した時(2021年8月時点)には、Adventurer4の先行販売受付がされていたので、いっそ新しいの買うかとも迷いました。しかし、発売は10月以降になるのと、部品一個交換するだけならすぐに対応できそうだったので、自分で修理することにしました。

今年に入ってから、エクストルーダの空回りが頻発していたのですが、テストプリントでは信じられないくらいスムーズにプリントしてくれました。カバー開けたときには固定パーツが粉々になっていましたが、今回修理対応する以前から、亀裂が入っていたりしてたのかもしれません。直ってよかったね!!

消耗品以外にも、メンテナンス交換部品が公式通販で手に入るのは大変助かります。
この記事が他の方の参考にもなりましたら幸いです。

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